引越し完了次第成虫撮影します

1.基本情報

和名:ハイイロハナムグリ
学名:protaetia (heteroprotaetia) fusca
   Herbst,1790
分類:シロテン属ハイイロハナムグリ亜属
体長:12.0〜17.2mm
生息:小笠原諸島、沖縄以南南西諸島各島
(本来の生息地は東南アジア、オセニア各地)

2.形態

上翅は角度によっては角度によっては若干暗緑色〜紫色が浮かぶ半金属光沢質の黒色を基調とする。小楯板や上翅接合部を除き、灰色〜褐色のベルベット調の被覆物に覆われ、前胸板上翅共に細かい波状の白紋(ベージュ)が刻まれる美麗種。画像の通り、白紋は特に前胸辺縁部と上翅側面、尻部で顕著。オスの腹面は中央部以外白紋と同色の被覆物に覆われるが、メスはこれを欠く。脚部や腹面に体毛を密に有するなど国内ではカバイロハナムグリに比較的近い色調や質感だが、こちらはカバイロハナムグリと比較して一回り程小型になる。頭部辺縁や中胸腹板突起の上辺は直線に近くなる。雌雄は3のポイントから判別可能で上述した腹面の白紋有無や、翅端部、ケイ節を見る方法がある。本種の翅端部は、オスにおいて極めて強く突出するが、メスはしない。前脚ケイ節は他の種に漏れず、メスは明瞭な外棘歯を3本備える一方でオスはこれを欠く。幼虫の形態もカバイロハナムグリに近く、濁った体色に体毛を備え、やや扁平。防御姿勢は幼虫を指で例えると、第一関節のみ曲げるような形。

3.生態

本種は所謂国外からの外来種だ。1985年に小笠原諸島で確認されて以来、宮古諸島や南西諸島近年では進行形で沖縄方面に分布を広げている。厳密には国産ハナムグリでは無いため本稿で取り上げるか否かは迷ったもののサカイシロテンを取り上げた以上例外を作ることが憚られたため仕方なく書くことにした。小笠原諸島には航空機で侵入したとされているが、本土に移入していないにもかかわらず、南西諸島にのみ伝播している点に疑問が残る。また、本種はオセニアや東南アジア各国でも移入が確認されている。筆者の勝手な妄想だが、漂流物等に紛れて太平洋を広く漂っている可能性もゼロではなくそう考えるとロマンがある虫と言えるのではないか。オセニア等にも生息していることから、記載が1790年と比較的古め。
成虫はタブ樹液に集まる他、パプアキンイロクワガタのように、草本を傷付けて給汁する様子が観察されている。図説等で、幼虫は堆肥に生育するとされているが、この堆肥が具体的に何を指すのか(牛糞が入り混じった物なのか、単に植物のみを使用した物なのか)は不明。筆者や知人の経験上だが、生息地の堆肥では観察できなかった。私の経験上、本種幼虫の食性にはリュウキュウツヤやイシガキシロテンに近く、林縁や拓けた場所の腐植物が堆積する箇所から得られた。小柄な体躯にも関わらず飼育下において半年以上の幼虫期間を要することから、発生サイクルは単純な一年一化と思われる。 

4.採集

成虫採集にベストなシーズンや、狙った採集方法があるのかは不明。国内では宮古島や石垣島に個体数が多いようで、秋から春にかけて刈り取られた芝生や林縁低木の落葉が堆積した箇所を適当に掘っていると幼虫が採集できる。

5.飼育

体内時計もなく、飼料も選り好みしないため、適当な市販マットや腐葉土等にぶち込んでおけば勝手に増える。